運営ノウハウ

はじめに

 SNSオーナーになった皆さん、いよいよあなたのSNSを公開させる時が来ましたね。SNSという装置が出来上がったからといって、すぐその日のうちにオープンできるわけではありません。私は仕事柄、多くのSNSの技術導入を支援してきました。お客様の多くは、納品した日にオープンの日を決め込んでいる場合があります。しかし、焦ってはいけません。SNSの装置が出来上がった今こそが、運営者としてもっとも気を引き締めなければならない時期なのです。SNSの初期設定にも数多くの項目があります。一見簡単そうに見える入力欄ですが、運営方針や運営組織体制などが決まっていないと、その入力欄を満たすことは容易いことではありません。この章では、様々なSNSの立ち上げの現場に立ち会ってきた経験と、地域SNSと呼ばれる西千葉コミュニケーションサイト「あみっぴぃ」の運営者としての経験から、オープンまでの準備、オープンしてからの盛り上げ方、そして、長続きの秘訣について触れていきたいと思います。これからSNSを立ち上げる方には必見です。そして、「あみっぴぃ」の事例も最後にご紹介しますので、ちょっと風変わりな運営方針をヒントに、自分なりのSNS運営を組み上げていって下さい。

オープンまでの道のりをイメージする

 SNSをスタートさせるにあたって、どんなプロセスを想像しているでしょうか。長続きするように運営して行くには、思いつきではなく、ある程度長いスパンでイメージを作っておく必要があります。この章では、出だしの最初の一歩はもちろんのこと、基本的な運営に関するエッセンスを紹介していきます。これから紹介する5つのステップがイメージできれば、SNSをオープンさせることができます。あまり難しく考えずに自分だったらどうするか、オープン前にイメージをふくらませておきましょう。

ステップ1:おおまかな運営方針を決める(目的・規模・運営費)

 SNSを運営するときにもっとも重要なのが、運営の目的をしっかりと持っておくことです。SNSをオープンすると、たちどころに盛り上がるというイメージをお持ちの方もいらっしゃると思います。しかし、ほとんどのSNSは急激に会員数が伸びることは滅多にありません。どちらかというと、普通のウェブサイトを立ち上げるよりも、ユーザーを獲得するのに時間と労力が必要だといっても過言ではありません。よく陥りがちなのが、SNSを盛り上げることが目的になってしまう問題です。恋に恋してしまうのと同じ感じです。運営を始めるとついSNS自体を盛り上げることに夢中になってしまうことがありますが、本来の目的を忘れて、アクセス数や会員数を増やすことに専念するだけでは結局のところ活性化にはつながりません。あくまで道具であるということを絶対に忘れないようにしてください。そして、目的を考えることは、これから立ち上げるSNSが「何のための道具」なのかをしっかりと考える事といえます。運営を続けていく中で、この目的だけはぶれないように設計しておいてください。

 目的が決まったら、次に考えるのは想定する規模です。無限に増えていくと思っていては、オープンしてからがっかりするだけです。すでに、ご自分がユーザー情報を持っている場合、全くの新規でこれから宣伝をしていく場合、いろいろな場合があります。オープンと同時に登録してくれるユーザー数はどれくらいか、1年後に何人くらいの規模になっているのか、5年後はどうか、そして10年後のイメージは…、と何となくイメージしておいてください。このイメージがないと、活性化のために打った手が逆効果だったということにもなりかねません。

 最後に、もう一つ大事なことが運営費をどうやってまかなうかということです。そして、どれくらい最初に予算があるかも重要な要素でしょう。それによって、次の項目をどうするかも決まってきます。ほとんど予算をかけないでしばらく続けていく方法もありますが、数百人以上のSNSを運営する予定であれば、ある程度の予算は見込んだ方がよいでしょう。運営にかける費用はほとんど持ち出しで賄うのか、それともある時点から収入が見込めるビジネスモデルを考えているのか、いろんな要素を考えて、運営費についても考えておく必要があります。

 最初の一歩としては、簡単に紙に書いてみるのも良いですし、頭の中でイメージするだけでもかまいません。この3つの項目は運営するにあたって最後まで重要な要素となるので、いろんな機会に思い起こすようにしましょう。

ステップ2:技術的なことをどうするか決める

 本書をお読みの方は技術面は自分でなんとかやってみたいという方が多いかも知れません。それでも、技術的なことは不安という方も多いはずです。ここでは、技術に関してどういう方針にするかをおおざっぱにイメージしておいてください。技術といってもいくつか項目があります。自分で作業をするのか、運営組織で何とかできるのか、外注する必要があるのか運営方針に沿って決めておく必要があります。

 ①サーバーをどうするか
 ②インストールはどうするか
 ③カスタマイズは必要か
 ④デザインはどうするか

 詳細については後述しますが、立ち上げの段階でやっつけで決めてしまうと、しばらく運営するうちに自分ではどうにもできなくなって、途方に暮れてしまうケースも良く目にします。まずは、長期的な視点でイメージできるようにしておきましょう。

ステップ3:運営組織体制について大まかに決める

 簡単に言ってしまうと、事務局体制です。まずは、運営主体をどこにするのかが一番大きな問題といえるでしょう。新しく会社やNPO法人を立ち上げるのか、個人事業としてまずは始めてみるのか。自治体で運営するのかいろんな運営形態が考えられます。枠組みが決まったら今度はどう組織を作っておくかをイメージしてください。お客様対応、技術担当、デザイン担当、更新担当、調査分析担当…と、運営方針によってどういうセクションが必要で何人体制で運営するのかをイメージしておく必要があります。

ステップ4:SNSの初期設定項目を満たす

 意外と忘れがちなのがこの項目です。OpenPNEの管理画面を開いてみてください。立ち上げる前に設定する必要がある項目が結構たくさんあります。慣れてしまえばなんてことはないのですが、結構数が多いので初めての方はこの項目が何を意味するのか最初はとまどうはずです。主に設定をしなくてはいけないことは、管理画面の「デザイン」「SNS設定」「お知らせ・規約設定」の部分となります。その中でも「SNS設定」の部分はかなりの量になりますので、後で詳しく説明します。これを決めていないと、周囲にオープンの日程を大々的に宣伝した後で、オープンの前日に何とかする訳にもいかない項目が多くあります。運営メンバーとよく話し合ってひとつずつ決めていく様にしてください。運営仲間が何人かいる場合は2週間くらい見ておいた方がよいと思います。運営しながら変える事もできますが、ユーザーのためにもこの部分は最初からしっかりと決めておきましょう。  

ステップ5:オープンまでのスケジュールを作る

 まずは、オープン日を決めて下さい。その後、運営者だけでプレ公開期間をつくっておくのがおすすめです。設定項目を満たし、運営方針などの文言をSNSで公開していくと、いろいろな部分で整合性のミスマッチや、将来の運営方針についての疑問が山のように出てきます。そのひとつひとつをしっかりと運営仲間と共有しておかないと、オープンしてからのユーザー問い合わせになかなか対応できないということにもなりかねません。人数の規模にもよりますが、一人で運営する場合にも方針を決めるのに結構時間がかかる事がありますので、オープン日を宣伝する場合には十分に注意して下さい。ここで理解をしておいてもらいたいことは、SNSが完成してからオープンまでは結構時間をとっておいた方が良いということです。初めて運営するという方は1ヶ月くらいはみておくと良いと思います。

 「SNSを立ち上げよう」。そう思い立った日から何をしていけばよいか、全体像をイメージするようにして下さい。必ずしも順番通りに進める必要はありませんが、必ず決めなくてはいけない項目です。まず、立ち上げようと思い立ったらこの5つのステップをイメージしてください。この5つが決まっていたらとりあえずはオープンできます。

 ここまでで、無理そうだと思った方、諦めないで下さい。運営をはじめてみると大した問題ではないこともあるですが、運営をはじめる前はなかなかイメージできないことなので不安に思うこともあるかもしれません。どうしても心配な方は、実際に運営している方に、どうしているのか聞いてみるのが一番良い方法です。身近に、聞ける相手がいない方は、SNS運営の目的にもよりますが、SNS運営実績のある会社にコンサルティングを依頼するのもシンプルな方法だと思います。ここまでは、何とかイメージできている方は、次の章からそれぞれについてもう少し具体的に説明しますので、参考にしてください。  

イメージをひとつずつ形にしていく

目的をはっきりさせる

  誰が何のために運営するのかをしっかりと考えてください。繰り返しになりますが、SNSを活性化するためだけに専念することになっては本末転倒です。SNSを使って何をしたいのか、ここで改めて考え直してみてください。「目的」と考えると少し難しいかもしれないので、「何を実現したいのか」と考えてみるのがよいかもしれません。 運営することのメリットは何か、利用者のメリットは何かを運営者がはっきりと認識していることはとても大事なことです。  

運営主体を決めよう

  SNSというサイトは、その特性から、ユーザーの個人的な情報を入力する場合が多くあります。誰がその情報を管理しているのか、そして、どのようなポリシーでそれが扱われているのか、気にするユーザーは少なくありません。特に、個人情報を扱う場合や、広告主を募集する場合などは特にしっかりと考えた方がよいかもしれません。

 株式会社が運営の主体となる場合は特に問題はなく、SNSのフッダーの「運営会社」という項目に自社の会社概要をしっかり明記するようにしてください。簡単でもいいので、会社概要や、会社のウェブサイトへのURLを記載しておくと信頼度も上がると思います。

 本書をお読みの方は、個人で立ち上げてみたいと考えている方も多いと思います。個人で立ち上げる場合は、会社概要のような項目はしっかりとは決まっていないかも知れませんが、ある程度は実態が解るような内容を記載しておくことをお勧めします。どこの誰が運営しているのかが曖昧だと、それだけを理由に登録を断念されてしまう場合もあります。

 株式会社でもなく個人でもなく立ち上げるケースとしては、NPO法人で立ち上げたり、自治体で立ち上げたりといったSNSもよく見かけます。もしくは協議会や実行委員会形式で営利法人と非営利法人が混合で運営するといった場合も良く目にします。こういった場合は、権限や予算などの役割を明確にしておく事が大事です。目的を達成するために何が一番最適なのかをもう一度よく考えてみて下さい。

運営組織体制を作っておく

    運営主体が決まったら運営組織体制を決めておいて下さい。一人で全部賄うのか、運営者とデザイナーとプログラマーを分けるのか、ライターに日記やコミュニティをある程度書き込んでもらうのか、組織内で技術は賄わず外注にするのか、などなどいろいろな要素が考えられますので、誰が何を担当するのかをしっかりと決めておくことを忘れないで下さい。運営を続けて行くにつれて人が変わっても対応できるような体制にしておくことが肝心です。立ち上げた当初はユーザーからのお問い合わせに対応する人の人間性もSNSの活性化に少なからず影響することもあります。

規模を想定しておく

  オープンしてから1年くらいはどれくらいの規模でやっていくのか、そして、5年たったときにどれくらいの規模になっているのか、最初の時点でしっかりとイメージを作っておきましょう。ここで大事なのは欲張らないことです。自分が運営している姿をしっかりとイメージしてみてください。作ったからといってどんどん会員が増えていくわけではありません。どういう広報をして会員が増えていくのか、増えたときの会員一人一人はどんな気持ちでSNSに参加しているのか、いろんなことをイメージしておく大事なときです。適正な運営のためでもありますし、広告収入などの収益を考えている場合はビジネスモデルを作っていく上でも非常に大事なことといえるでしょう。想定している規模によってサーバーをどうするかも自ずと決まってくるでしょう。     

どんな人に使ってもらうのか

  立ち上げたからといってどんどん会員が集まってくる事はありません。このことは、しっかりと認識しておいてください。そこで、どんな人に使ってもらうために、これからSNSを立ち上げるのかを決めて下さい。地域SNSの様に広く門戸をひらいていろんな人に使ってもらいたい場合、趣味や個性にテーマを絞って使ってもらいたい場合、会社内で社員のコミュニケーションのために必要な場合、大学やサークル、研究室単位で限られたメンバーで使いたい場合、これ以外にも様々な使われ方があります。運営を始めてから無意味に会員数だけを追い求めてしまわないためにも、最初の段階でぶれないようにしておいて下さい。

ルールを決めておく

  運営するSNSのルールをある程度決めておくことは、のちのちになってからも運営にとってとても有益なことといえます。例えば、新規入会には招待が必要なのか、誰でも入会できるのか、顔写真は義務にするのか、それともどんな画像でも良いのか、もしくは画像は全く使わなくていいのか。本名に関してはどうするのか。ニックネームは使うのか。などなどいろんなルールを決めておく必要があります。いざオープンしてみると自分がイメージしていなかったユーザーが突然現れることがあります。このときに、ルールがきちんと詠われていないと、対応することができません。そう考えると、ルールを守ってくれなかった人が現れた場合、どのようなポリシーで対応するのかも決めておくと良いと思います。考えられる対応方法としては、守ってくれない人がいても少しくらいは見て見ぬふりをする。ルールはルールだから、守ってもらえない場合は、確実に指摘して、それでも改善が見られない場合は、会員資格を剥奪する、など、対応方法はサイトの目的や、規模、ターゲットによっていろいろな定め方があると思います。最初の段階で想定しているのと想定していないのとでは、円滑な運営ができるかどうかに大きな影響を与えるということを覚えておいて下さい。

 ここで、あみっぴぃのルールを紹介しておきます。ルールといってもがんじがらめに細かく記載するよりは、ユーザーが一度読んで「なるほどね」というくらいシンプルで伝わりやすいものにしておくことがポイントです。此処で紹介しているあみっぴぃのルールは、ログイン前もログイン後もフッダー部分に「あみっぴぃについて」としてリンクを作ってあります。

http://trac.openpne.jp/attachment/wiki/pne-book-11/amippytop.png?format=raw

<あみっぴぃのルール>

■新規登録について
  西千葉でのコミュニケーション、西千葉とのコミュニケーションを図りたい方なら西千葉にお住まいでなくても参加できます。  安心感のある健全なコミュニケーションを楽しんでもらいたいという願いから、招待なしの新規登録は行っていません。「あみっぴぃ」に参加しているあなたの親しいお友達から招待してもらって下さい。お友達から招待メールが届いたら、本文中のリンクをクリックすることで登録できます。

■ルールを知っておいて下さい
1.ニックネームを自由に決めて下さい
 日頃、呼ばれている愛称などお好きに決めて頂いてかまいません。 千葉県で利用できる地域通貨ピーナッツをお使いの方は、ピーナッツクラブのニックネームを使うことよいでしょう。

2.「本名」の欄には必ずご自分の本名を記載しましょう

 「あみっぴぃ」は西千葉コミュニケーションサイトとして、顔の見える関係を築きたいと考えています。  インターネット上だけで完結せず、リアルのコミュニケーションを活発化させるひとつのツールとしてお使い下さい。きちんと本名を使って頂くことで、健全で安心した利用ができるだけでなく、サイト内で友達から見つけてもらいやすくなります。本名以外は、他人に知られて不利益になる情報を掲載しないよう注意して下さい。
※正式名称であっても法人や屋号での登録は行わないで下さい。「コミュニティ」への登録をおすすめします。

3.写真について

 顔の見える関係を築くためにも、可能であればご自分の顔写真をおすすめしています。抵抗があったり、不利益を被りそうな場合などは無理に顔写真を使う必要はありません。 その場合はお好きな画像を登録して下さい。
※一般の方が不快に思う画像の利用はご遠慮下さい。

4.楽しくお使い頂くために

「あみっぴぃ」は世代を超えたコミュニケーションを活発化させいと考えています。 インターネット上だけでしか使われない用語を使うのは控えましょう。 インターネット上だけで完結させないためにも、 一度も会ったことがなく面識のない人を「マイアミーゴ」に登録しないようにしましょう。
※当然ですが、不特定多数の方へのメール送信(「メッセージ送信」)は禁止しています。

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パソコンを使って、パソコン上だけで完結してしまわない関係作りができたら、素敵ですよね。
まちの「こんにちは」が広がりますように。
※本文中の「リアル」という表現は「インターネット上ではない実在する世界」を意味して使っています。

http://trac.openpne.jp/attachment/wiki/pne-book-11/aboutamippy.PNG?format=raw

運営費をどうやってまかなうのか

  運営者にとって一番気になるのが運営費の部分かもしれません。どうやって維持費用を賄っていくのか、人数が増えたらどれぐらいの負担になるのか、オープンするまでは気になることがたくさんあると思います。しかし、これも誰がどのように負担するのか、あらかじめ決めておく必要があるので、あえて見出しにしておきました。運営費だけでなく収益を上げる必要がある場合もあると思いますので、詳しくは、ビジネスモデルの部分でお話ししていきたいと思います。

サーバーはどうするか

 SNSを運用するサーバーを決めましょう。自作で運用するのか、レンタルサーバーを借りるのか、外注してサーバー構築してからはじめるのかいろいろな方法があります。最近では、ASPといって、サーバーを借りることなく月額費用だけでSNSを維持できるようなサービスを提供している会社も数多くあります。それぞれのSNSの特徴に会わせて最適なプランを選ぶのがよいと思います。選ぶ際に、最初の1年間で急成長するのか、それともゆっくり成長するかでもプランが異なってくるはずです。最初から大規模を想定して導入しても、当面は会員数が少ないのであれば、初期の頃のサーバー維持費用が無駄になってしまいます。しかし、最初あまりにも予算を削減したあまりに、人数の増加にサーバーが耐えられなくなってしまう場合もあります。そうなると、データベースを別サーバーに移したりと、金額的なコストだけでなく、以降のために一旦サービスを停止したりと、あらゆるリスクを乗り越えなくてはならなくなります。規模や目的にあわせて、最適なサーバーを見つけて下さい。

インストールは誰がするのか

 サーバーが決まったら、今度はSNSを構築します。運営組織体制のところで、担当者を決めてある場合はその通りに事を進めるだけで大丈夫です。もし、ASPという契約をしていればサーバーについてはほとんど知識がなくてもSNSをオープンさせることができます。これからSNSを運営する方に一番おすすめしたいのが、技術に詳しい人や会社に任せてしまうことです。そして、運営者になる方は、運営方針やユーザーへのケアに全力を注ぐことが、活発なSNSを作り上げる一番の近道なのです。

デザインをどうするか

 OpenPNEをインストールすると、それだけでSNS機能は動き出します。ただし、ボタンのデザインやサイト名を表示させたりしなくてはなりません。標準のままでは、「OpenPNE」と表示されたままです。せっかくSNSを立ち上げるのですから、独自のロゴなどを使いたいと思うことでしょう。デザインを変えるには、プログラムやサーバーに特殊な知識は必要ありません。管理画面から簡単に使いたい画像をアップすることができるのです。デザイナーに画像を作ってもらって、写真をアップするような手順で管理画面から登録します。それだけで、オリジナルのデザインのSNSを完成させることができるのです。もし、ボタンの大きさを変えたり、位置を変えたりしたい場合は、技術に詳しいところに頼むことで、実現させることも可能です。ユーザーにとっては使い心地にもっとも影響する部分ですので、オープンする前にある程度完成させておくべきでしょう。後々の変更はユーザーをとまどわせることにもなるので慎重に行うべきです。後述しますが、デザインのリニューアルもアクセス数アップのひとつの方法として活用することもできたりします。

カスタマイズの必要はあるか

 最初に立ち上げるときに、壮大な機能追加を考える人は少なくありません。実現したいことのために、イメージをしっかりとお持ちなのでしょう。もちろん、追加機能を作って目的を達成しようとすることはとても大切なことです。ただ、ここで、一歩立ち止まって考えてみて下さい。技術以外の方法で目的を達成する方法はないのでしょうか。カスタマイズを施せば施すほどアップグレードには手間と費用がかかります。また、初期のカスタマイズにも費用がかかってしまう場合もあるでしょう。できるだけカスタマイズを少なくして、実現する方法を考えてみて下さい。最初は最小限からスタートして、会員数が増えてきたら拡張しても遅くない場合が少なくありません。
  あみっぴぃの場合は、高齢者の方でも使いやすいインターフェイスにするためにカスタマイズをしています。また、SNSを広めやすくするために詳しい人が教えやすくする工夫もしています。この辺に関しては、次章で詳しく説明します。

これだけは最初に洗い出しておきたいSNS設定項目

 いよいよ、SNS設定をします。管理画面を見るといろいろな項目が目に入ってきます。それぞれの項目の詳しい説明は、本書の前半で触れられていたと思います。ここでは、オープンするまでには絶対に決めておかなくてはいけない部分に絞って説明していきます。逆に言うとほかの部分はオープンしてからでも何とかなる部分ですので、ゆっくり考えても大丈夫だと思います。もちろん最初に設定しておくに超したことはありませんが。この内容は、コンサルティングの際にも中心的にアドバイスさせていただいている内容です。意外と時間がかかる事もありますので、早めに運営仲間と相談したりしてイメージをふくらませておきましょう。

http://trac.openpne.jp/attachment/wiki/pne-book-11/kanripanel.png?format=raw

SNS名

 当たり前のことですが、なかなか決まらないこともあります。人の名前を考えるように素敵な名前を考えておいて下さい。ユーザーに親しまれる名前がよいと思います。

キャッチコピー

 例えば、あみっぴぃだったら、「西千葉コミュニケーションサイト」。SNS名の前につけておくとどんなSNSなのかイメージを伝えるのに役立ちます。こ言葉をしっかり選んでおくことで、検索エンジンなどにも見つけてもらいやすくなります。

フレンド名

 mixiでいうところの「マイミク」のことです。デフォルトでは、「マイフレンド」となっています。一時は独自のフレンド名をつけるサイトが目立ちましたが、最近は「マイフレンド」としているところも増えてきています。あみっぴぃの場合は「マイアミーゴ」と呼んでいますが、あえて、独自の呼び方を作るのか、シンプルに「マイフレンド」にしてしまうのかは、SNS全体のイメージと共に考えてみて下さい。

デイリーニュース

 デフォルトでは自動で配信されるように設定されています。自動的に前日の盛り上がったコミュニティやアクセスランキングなどを配信してくれる仕組みです。ここに自分なりの内容も書き足すことができますが、画期的な計画がない限りは安易に配信しないことをおすすめしています。ユーザー自身が配信を止める設定もできますが、初めてのユーザーほど、「登録したらメールが来るようになった」と登録自体を取り消したくなってしまうおそれもあります。ここは、一旦オフにしてオープンするのがよいでしょう。とあるSNSでは、このデイリーニュースに広告を載せて配信しているみたいです。広告を掲載してデイリーニュースを配信した直後は、退会者も増えたそうですが、逆に言うとやめなかったユーザーは読んでくれている可能性もあるということです。しっかりと計画をたてて配信できれば効果を発揮することもできるメール配信システムといえるでしょう。

プロフィール項目設定

 ユーザーのプロフィールとして設ける項目を設定することができます。SNSの特性に合わせた項目を作ってみるのもオリジナリティが出て良いと思います。この項目は、「プロフィール確認」ボタンから確認することができる内容です。 あみっぴぃの場合には、地域SNSということもあって「あなたにとって西千葉とは」という項目を設定しています。皆思い思いのイメージを入力しているので、友人同士で意外な一面を発見するのにも役立っています。また、パソコン教室を営んでいることもあり、「第何期の受講生か」を入力する欄も設けてあります。受講コースの卒業生同士の話題作りにもなっているようです。

 プロフィール項目には、必須入力と任意入力の2種類の属性を指定することができます。これも最初の段階で、どの項目を必須事項にするのかを決めておきましょう。必須項目が多すぎると会員登録をあきらめてしまったり、プロフィールを適当に入れてしまうユーザーを増やすことになります。逆に少なすぎるとプロフィールをあまり入力してもらえず、プロフィール欄が寂しくなってしまうことも心配です。前述の「どんな人に使ってもらいたいのか」をしっかりと意識して設計するようにすると良いでしょう。

 嬉しいことに、プロフィール項目ごとに、入力するタイミングを選ぶことができるようになっています。通常、プロフィール項目は、ユーザー登録段階で入力を促されます。しかし、量が多くなると会員登録の途中で面倒な気持ちになって登録をやめてしまう人も現れかねません。そこで、登録段階の入力は必要最小限にしておいて、次にプロフィール変更をしたときに、項目として登場させることができるのです。このあたりをうまい具合に設計するとより充実したSNSになると思います。

コミュニティカテゴリ設定

 コミュニティを作る際に指定するカテゴリを決めておく必要があります。最初の段階で意気込んでたくさんのカテゴリをむやみに設定してしまう運営者も少なくありません。しかし、急激に規模が大きくならないと予想される場合は、このカテゴリ数は必要最小限にとどめておくべきでしょう。後から変更するには、コミュニティの管理者に連絡したりと運営面で大きな手間になってしまうこともあります。逆に言うと、カテゴリ数を少なくしておいて、しばらくたってから増えたコミュニティを見て最適に分類しなおすのが一番良いかもしれません。もっと別の観点では、mixiと全く同じカテゴリにする運営者も少なくないようです。ただ、mixiとは少し特性の違うSNSを想定する方も多いと思いますので、一概には何とも言えないところです。

初期コミュニティ

 ユーザーが新規登録したときに最初から入っているコミュニティを指定しておくことができます。最初に登録したばかりの時はマイフレンドが一人しかいない状態ですから、すぐに見飽きてしまいます。それを防ぐためにも、公式のコミュニティには自動的に参加する仕組みにしておけば、初めてアクセスしたときでもいろんなコンテンツを見て回ることができるので、愛着を持ってもらえる可能性は高くなります。初期コミュニティをどうやって充実するかは、オープン前にしっかり考えておいて、ある程度のコンテンツをためておいた上でオープンするとより効果的です。

メール文言

 まずは署名を書き換えましょう。できるだけシンプルにしておくことをおすすめします。デフォルトのレイアウトより少し、変えてみるのもオリジナリティが出て良いと思います。連絡先や担当者、運営組織について最小限の項目を明記するようにしておきましょう。デフォルトの文言は、結構シンプルになっているので、これから立ち上げるSNSをどんな人が使うかを想像してターゲットにあった文言にすると良いかもしれません。パソコンに詳しい人が多いのか、それともパソコンに詳しくない人が多いのかでも違ってきます。得意な人が多い場合はパソコン用語をシンプルに使った方が文字数も少なく好まれます。逆に、詳しくない人が多い場合は、このメールがなぜ送られてきたのかをしっかり説明しないととても不安がる事があったります。特に、コミュニティ書き込みを自動送信する設定した場合などに、どうして送信されたかがわかりにくいとサイト自体に不信感を持ってしまうユーザーも多いようなので、どこまでユーザーを想像できるかに文言はかかっていると思います。オープンしてからだとなかなか意識できない部分なのでオープン前にどんなパターンのメールがあるのかしっかりと分析をして、検討しておくと後々の面倒が少なくなります。

ID=1ユーザー

 SNSの最初のユーザーです。特殊な権限を持っているので、このユーザーを管理者が利用するかしないかを判断しておく必要があります。まず、このユーザーを人にするのか事務局にするのかを決めましょう。もし、事務局として存在させるならできるだけ使わないようにすることをおすすめします。SNSはその特性上、上下関係がなくヨコのつながりを実現するのに非常に役立つツールです。実際の人間でないユーザー(事務局等)からの発信は威圧感や無機質な感じが伝わるのであまり好まれない場合が多いようです。SNS上で発信する場合は、できるだけ、担当者が一人の人間として振る舞うのがもっとも最適と言えるでしょう。ID=1のユーザーを使わないIDにした場合は、ID=1から運営者を招待して、ID=2からを実際に使うようにして下さい。ID=1のユーザープロフィールには、「このユーザーへのマイフレンド申請は受け付けません。お問い合わせは、×××@×××.comまで」といった旨ののメッセージを入れておくと良いと思います。

Information欄

 ログイン後の画面の一番目立つところに表示されるInformation欄を作っておきましょう。一見文字だけになりがちですが、HTMLが使えるので、デザインを施したりFlashを入れてみたりするのも一つの手だとお思います。プロフィール変更を促したり、日記を書いてもらったりする誘導に使うととても効果的です。盛り上げたいコミュニティのトピックにリンクを張ったり、人数が少ない間は、最新日記が一覧できるページにリンクを張ったりして、いろんなページを見てもらう習慣を作る事もできるので、最初のユーザーにがっかりさせないためにも作り込んでおくことをお勧めします。わかりにくい階層にリンクを張っておく事も大切です。

立ち上げまでのスケジュールづくり

 ここまで読み進めてみて、意外と簡単だと感じたでしょうか。それとも、意外と大変なんだなあという印象でしょうか。いずれの場合でも、ここまでの準備段階でお伝えしたかったのは、オープン前にこれだけのことは最低限しっかりとイメージしておくべきだということを分かった上で、計画を立てていただきたいということです。見切り発車をして途中で挫折してしまったり、運営方針がぶれたせいで、運営組織内だけでなくユーザーにまで反感をかってしまうことになり一時閉鎖に追い込まれたりすることも少なくありません。しっかりと、思いを巡らせ、イメージをしてからオープンさせるようにして下さい。オープンしていなければオープン日を変更することも視野に入れることもできます。いきなり、公式オープンの日を設定してしまうより、仲間内でプレ運用期間を作ってみて、問題点や文言について検証する期間を設けることも大切です。プレ運用期間は、期限を区切って何度か設定することができるとオープンまでに精度の高い設計での運営体制を作るのに役立ちます。そして、プレ期間に掲示板に書き込んでコンテンツも増やしておくことができるのです。とにかく、いろいろな可能性を考えてみることが大切です。

 これだけのことが分かっていれば、スケジュール帳に落とし込むのもそんなに大変なことではないと思います。スタッフが大勢いる場合は、インストールや運営方針の決定などを分業することもできます。ご自身の運営する母体に会わせたスピードで設計できると、忙しい中の構築であっても必ずSNSを立ち上げることができるはずです。素敵なSNSをオープンさせて様々な人々の豊かな生活をあなたの手で生み出してみて下さい。次の章からは、実際にオープンしてから意識しておかなくてはいけないことを紹介しておきます。余裕があれば、オープンよりも前に一通り目を通しておくことをおすすめします。

立ち上げてからの管理者の振るまい

 これであなたもいよいよSNSのオーナーとなりました。SNSをオープンさせたからといって安心してはいけません。運営者として様々な仕事が待っています。これからが、SNS運営の醍醐味とも言えるでしょう。

「運営事務局」ではなく「運営事務局の○○」

 運営者とユーザーはできるだけ顔の見える関係に近い状態にしておくのが多くの場合、健全な運営と活性化に役立ちます。運営者からのメールやメッセージをユーザーに送る際、つい、「運営事務局からのお知らせです」と表現してしまうことがあるかもしれません。何でもないことに見えますが、ユーザーからは無意識のうちに人格のないところからのメールが送られてきたと感じてしまいます。ところが、「運営事務局の虎岩と申します。」と始まっただけで、「どんな人なんだろう」と親近感が無意識のうちに芽生えます。そこまでは思えなくとも、何度かやりとりするうちに、お世話になっているんだといった気持ちにはなってもらえるでしょう。こういう一つ一つの関係作りがゆくゆくは大きな成果をもたらしてくれることでしょう。

操作の質問は画像をつけるのも手

 操作などの質問をメールやメッセージで受け取った場合、ついつい活字情報だけで説明してしまいがちです。そうすると、説明が長くなり書いている自分自身ですら頭が混乱してしまいそうになります。こういうときは、頭を切り換えてスクリーンショットを1枚とってみてください。意外にもあっさり説明がシンプルになる場合が多いです。活字情報だけで伝えようとせずビジュアルでの伝達も頭の片隅に入れておくと役に立ちます。

返信テンプレートは極力控える

 パスワード紛失などの良くあるお問い合わせなど、ついつい手間を省くためにテンプレートを作って(あるいは、コピー&ペースト)で返事をしてしまいがちです。ところが、ユーザーからのメールは毎回違う人から頂くので、趣旨は同じでも文面は違うはずです。人数が多くないうちは、一人一人の文章に会わせて返信文を一つ一つ作ってみましょう。意外と人間性の部分が伝わりハートフルなコミュニケーションに近づけることができます。そして、本題のほかにもう一言添えるとより効果的です。タイピングが苦手な方も練習がてら、苦にならない程度に続けてみてください。運営者自身の気分も無機質な運営業務に没頭している気分にならず、すがすがしく業務をこなすことができると思います。

どんなメールでも必ず返信する

 お問い合わせに答えてあげると、うれしいことに一部のユーザーからは、「無事に解決した」などといった感謝のお返事を頂く場合があります。こういったメールも、心で「よかっった」と思うだけでなく、ちゃんと文章にしてもう一度返信するようにしましょう。「解決して良かったですね」と共感したことを伝えてあげるだけで、受け取ったユーザーは運営者との一体感を感じることができるのです。

活性化の最初の一歩は書き込みからです

 はじめたばかりのSNSは盛り上がっていると感じられるようになるまでにはなかなか時間がかかるものです。活性化への第一歩は運営者であるあなた自身の書き込みからスタートします。コミュニティで話題を提案したり、日記を探して必ずコメントをつけていくといった地道な作業をただひたすら続けてください。きっとどこかで有益な成果につながっていきます。あなただけでなく、運営仲間も一緒に同じ事ができるとさらに効果的です。

フレンドリンクをつないであげる

 登録したばかりのユーザーは、フレンドリンクが少ないと、最新情報に表示されるコンテンツが少ないため、なかなかリピートしてアクセスする機会が増えません。良くない場合には、もうアクセスすることすらあきらめてしまうかもしれません。そこで、「フレンドリンクを増やそう」コミュニティを作ってみたり、積極的なフレンド紹介メッセージを送ることで、ユーザー同士の手をつなぐきっかけをどんどん提供してあげてください。運営者であるあなたからメッセージが届くこと自体も何度もサイトを訪れる原動力になるはずです。   

運営経費をまかなえる収入源をつくる

  実際にSNSを運営するにあたって、無視できないのが運営経費です。いったい、どんなものが運営経費として生じてくるのでしょうか?個人で運営するにしても、組織で運営するにしても規模に応じた予算を確保して、その予算を支払えるだけの収入を得られるように設計していきましょう。もちろん、経費を払えるくらいの収入で満足するのではなく、できるだけ多くの収入が得られることが長続きの秘訣でもあります。

運営経費として考えておくべき事

  規模にもよりますが、運営経費として生じるであろう項目を紹介しておきます。まず、個人的に運営する場合でも必ず必要になるのが、サーバーです。初期設定の費用や月額に発生する費用を見込んでおきましょう。自宅でサーバーを立ち上げるなら、電気代程度で賄うことはできます。もっと安定的に提供したい場合は、利用するサーバーの規模を費用とのバランスで考えておきましょう。   規模が大きくなるにつれて、事務局担当者の人件費、パンフレットなどの印刷費、ウェブ上で広告するための宣伝費、広告を獲得するための営業費、デザイナーの人件費、プログラマーの人件費などを見込んでおくのは運営の助けとなるはずです。

広告バナーを獲得するための広告媒体資料を作っておく

 SNSの収入源としてもっともイメージしやすいのが、バナー広告からの収入源だと思います。特に、テーマを特化したSNSなどであれば、広告ターゲットが特定できるため広告主も広告費を払いやすい環境を作ることができるはずです。個人で立ち上げて人気が出てくれば口コミで広告主から問い合わせが来ることも考えられます。自分で営業して広告を獲得していく方法もあるでしょう。いずれの場合でも、スポンサーである広告主に運営しているSNSがどのような広告媒体であるかを知ってもらえないことには広告費を計上してもらうのに時間がかかってしまいます。広告媒体資料というものを作っておくと、問い合わせがあったときや営業に行くときに非常に役立ちます。mixiや他のSNSでも問い合わせれば広告媒体資料を送ってくれますので、まずは参考にしてみて下さい。大小を問わずポータルサイトでも広告を募集している場合は必ず送ってもらえると思います。主には、会員数だったり、PVと呼ばれるアクセス数の推移、性別や年齢の構成、その他、地域や嗜好の特性などが分かるとよいでしょう。できるだけ広告主の広告効果が想像できるように作っておきましょう。広告主へのツテがない場合は少し時間がかかるかもしれませんが、サイトが活性化したときにあわてないようにするためにも早めに用意できると、チャンスを的確に捉えることができるはずです。

何でも良いので広告バナーをいくつか表示させておきましょう

 バナー表示枠に「広告主募集」と書いてあるだけでは、積極的に広告主を募集しているSNSとは絶対に思ってもらえません。そこに、広告枠があるんだということを、SNSに訪れた人にできるだけ伝える必要があります。そのためにも、個別の案件がなかったとしても何らかの広告を表示させておきましょう。できれば、大手のバナー広告などを入れてあげるのが良いです。一番手っ取り早い方法は、アフィリエイト広告を載せてしまうことです。会員数10,000人くらいはいないと収入源として見込むには、ほど遠い金額かもしれませんが、表示させておくことが大事です。SNSであるが故にアフィリエイトの登録ができないこともありますが、SNSであっても審査が通るところもあります。いろいろと調べておくのが良いと思います。広告が入っているだけで、いざ案件が来たときにも安売りせずにしっかりと自分のSNSをアピールすることができるはずです。つい後回しにしてしまいがちですが、SNSをオープンさせたら真っ先に広告を表示させることで将来の可能性を作っておきましょう。

アマゾンのレビューから収入を得る

 レビュー記事をユーザーが読んで、そのリンクをたどってアマゾンで買い物をした場合、アマゾンから紹介料をもらうことができます。SNS設定のところでアマゾンのIDを登録しておけば、アマゾンが自動的に集計してくれます。興味がある方は早めにアマゾンに登録して、管理画面からIDを入力しておきましょう。オープン前は、結構な収入が得られるのではと期待する方も多いですが、よっぽど特殊なSNSだったり、すごく会員数の多いSNSでない限りは、収入という収入にはなりませんので、過度の期待は禁物です。規模が大きくなったときのための楽しみとしてとっておきましょう。もちろん、早い段階で登録しておくのが一番良いとお思います。

Googleの記事連動広告を活用する

  ここまで、簡単に想像できる収入源を紹介してきましたが、立ち上げ当初は正直言ってアテになる収入源とは言い難いのが現状です。簡単にできて意外と一番成果が上がる方法が、GoogleAdsense?というサービスを活用する方法です。SNSで話題になっている内容をページごとに判断して、広告枠に、ユーザーに有益な情報を自動的に選んでくれる便利なサービスをGoogleが提供してくれています。どうやらこの方法が簡単に効果をを上げ易いようです。まず、GoogleAdsens?に登録をして、審査が通ったら、SNSの管理画面から、再度バナーのHTMLを作ってあげるだけで、簡単にSNSに反映することができます。HTMLの書き方はGoogleから指定された方法で行ってください。ちょっとした工夫ですが、成果が上がりやすいのでぜひ試してみてください。月々のサーバー代くらいはここから捻出したいものです。

特集記事を広告にしてしまう

 バナー枠の広告は広告効果を得るためには、多くの会員数やアクセス数を必要とします。そこで、広告主に人気の方法をひとつご紹介します。広告主にあわせた特集ページを作ってしまうのです。SNSの目立つところに、特集コーナーを設置して、そこをクリックすると特集ページが表示されるようにしておくと良いと思います。特集記事をつくっておいて、それに関連した情報として広告主の宣伝を入れておくと、通常のバナー広告よりも成果が上がります。現に、私が運営するSNSでも、アルバイト特集ページを作り、その中に、アルバイトマッチングサイトとタイアップしたアルバイト検索ボタンを用意したこともありました。また、スカイプの特集をしたページには、マイク内蔵のウェブカメラの紹介コーナーなども作りました。いずれも広告バナーよりは大きな成果を上げた例です。単純に広告枠を提供するだけでなく、広告主への価値を作ってあげることも収入源を得るための方法といえるでしょう。

SNSならではのビジネスモデルを考える

 広告だけにとらわれず、SNSを生かしたビジネスモデルを持っているSNSもあります。例えば、SNSをカスタマイズして、公認コミュニティというもう一つのコミュニティ機能をつけることで、課金しているSNSもあります。入会基準を作り会員区別を設け、有料会員と無料会員を作ることも可能です。立ち上げるSNSの種類によりますが、サービスに直接課金することで収入を得る可能性を考えてみるのも一つの手かもしれません。

長続きの秘訣は大事なのは大きな視野で収入をとらえること

 長続きしているSNSを見ると、SNS単体で収益を上げているところはもちろんですが、SNS単体で収益が上がらないまでも、運営者が提供している他のサービスに良い影響をもたらすので、費用を負担することが苦にならないケースを良く目にします。SNSが生まれてまだ日が浅いですから、単体で稼ごうと思わず、運営者にとってどんなメリットがあるのか、SNSから直接収入を得るのではなく、周辺のビジネスから収入を得ることができないか改めて考えてみてください。うまくその仕組みを考えられることがSNSを長く運営する秘訣であることも覚えておきましょう。

いろいろなパートナーを見つけましょう

 収入を得るためだけでなく、会員数やアクセス数を増やすために、いろいろなパートナーを見つけて置くのも良いでしょう。あるSNSでは、お店の広告を無料で載せる代わりに、お店のお客さんをSNSに誘ってもらう方法をとったりしています。広告代をもらうのではなく、お客さんを巻き込んでもらうことを頑張ってもらおうというのです。お金以外でもお互いのメリットを見つけてパートナーを作っておくことが、活性化のための大事な要素となるはずです。そして、その活性化が最終的には、収入となって返ってくるはずです。根気のいる部分かもしれませんが、SNSの目的に立ち返り、実現したい事柄を忘れないように収入とのバランスをしっかりと保っていってください。

SNSを効果的にアピールするためのひと工夫

 立ち上げるSNSの種類にもよりますが、もっとも使ってもらいたい人がSNSに詳しいとは限りません。ひょっとしたら、SNSという言葉すら知らない場合があります。そういった人にSNSを楽しんでもらうためには、どうやって伝えていったらよいのでしょうか。紹介してから登録まで一筋縄ではいかない場合が良くあります。そんなときのためにも、SNSについて、効果的に説明できる様にしておきましょう。この章では、技術的なことにあまり明るくない人に説明するために効果的だと思って私が使っている方法を紹介していきます。

「SNSとは何ですか」と聞かれたらなんと答えますか?

 SNSを立ち上げて運営をはじめたあなたはつい、SNSとは「ソーシャルネットワーキングサービスの略で…」とはじめ、SNSの機能について全容を伝えてしまうことでしょう。「日記ができて、掲示板ができて、あしあとが残せて…」と。しかしここで、あなたが回答する目的を考えてみてください。運営者であるあなたは、立ち上げたSNSに登録してもらいたいわけです。そのための手段として前述の回答は、最大の効果をもたらすでしょうか。多くの場合、NOです。質問をしてくれた人にSNSについて詳しい知識を提供するよりは、「まずはやってみてよ」と一言、言ってあげられることの方がよっぽど効果的なのです。ただ、全く説明せずに進めるわけにはいきません。そこで、私は、「自分で掲示板を簡単に立ち上げることができる最近はやりのホームページです。ぜひ見てみてください。」とお伝えすることにしています。パソコンに関する知識が少ない場合にはとても効果的な方法だと認識しています。

興味を持ってくれた人に「登録」までたどり着いてもらう

 興味を持ってもらって、いざやってもらおうとすると、次に立ちはだかるのは「登録」という壁です。インターネットにちょっと不安を抱えている人にとって、「登録」という言葉は、とても抵抗がある言葉に感じてしまいます。そこで、できるだけ「登録」という言葉を使わないように工夫すると良いかもしれません。私がSNSを紹介するときは、「まず、あみっぴぃというホームページを見るための準備をしましょう。まず、名前を入力します…」と説明するようにしています。ちょっとしたこれだけの工夫で、無用の心配をさせずにすむのです。

招待するためのメールアドレスの聞きそびれを防ごう

 運営するSNSに興味を持ってもらい、メールアドレスを聞こうとすると、相手の方から、「じゃあ返ったらアドレスを送っておきますね」と言ってもらえることも多くなってくるでしょう。そのときに、「よかった。メールを待っていよう」と思って安心しないでください。多くの場合、家に帰るとメールを送ることをすっかり後回しにしてしまうのです。その結果、メールを送ると言ったこと自体わすれてしまうことも少なくありません。そこで、興味を持ってもらったその場所でメールアドレスを聞いておく必要があります。名刺を持っている場合は事は簡単に済むのですが、そうでない場合も良くあります。そういうときのために、メールアドレスを書き込めるフライヤーを用意しておくのがよいと思います。運営者が誘う場合は、熱意を持って誘うので必要ない場合が多いですが、ユーザーが増えてきてユーザー同士が誘うときにこれがあるだけで、招待状を送るところまでは、無事に事が進むようになります。せっかく興味を持ってもらったのに招待状が送れないなんて事にならないようにするための工夫です。

mixiとの違いは何かに答えられますか

 OpenPNEでSNSを運営すると良く聞かれるのが、「mixiにコミュニティを作ったのとどう違うの?」ということです。私は、自信を持って「同じです」と答えています。逆に「mixiと同じですごいでしょう」というくらいの気持ちです。みなさんはどのように答えますか。折角オープンしたのに、ちょっと不愉快な気持ちになってしまうこともあるかも知れません。mixiのコピーじゃないかという人の多くは、デザインや機能を見てそういっているのです。ただ、あなたが、mixiではなく独自にsnsを作りたいと思ったからには違いは必ずあるはずです。現に、mixiをやってない人があなたのSNSに集まってくるわけです。mixiを使っていたとしてもあなたのSNSの方を頻繁に使ってくれているかもしれません。強いて質問に答えるならば、「違いはないけれども、使ってくれる人がいる」ということでしょうか。それだけであなたのSNSの存在意義は十分にあると自信を持ってください。運営者としてはこの自信を持つことこそが、これからSNSを伸ばしていく重要な要素となっていくはずです。

SNSを楽しむための7つのポイント

 若者やパソコンを日頃使える人が中心的に使うSNSであれば問題ないのですが、最近では、様々な分野のSNSが多く立ちち上がるようになってきました。あなたが立ち上げるSNSも例外ではないかもしれません。そういった場合、サイト運営において気をつけておかなくてはいけないポイントがいくつかあります。そのひとつが、SNSを全く使ったことがない人に対して、SNSが機能満載でいろんな事ができるよと伝えてしまわないようにするということです。知らない人にとって過剰な情報は、「またにしよう」と思われかねません。では、SNSをこれから進める場合、初めての人に何を伝えると良いのでしょうか。7つのポイントをご紹介します。これは、これからSNSを伝えていく人に教え方を教えるときに非常に効果的な項目になっています。初めてSNSを触ったかたが負担なくSNSになじんでもらえるようにしましょう。

友達3人以上と始めよう!

 SNSのコンセプトにもよると思いますが、始めたばかりの時にSNS上で出会うと言うことが難しい場合がほとんどだと思います。1人で始めてしまうと、最新情報の内容が乏しかったりとなかなかSNSを楽しむことができません。そのため、できるだけ3人の知り合いがいる状態をコーディネートしてあげるよう、あなたのSNSを宣伝してくれる人には伝えておく様にしましょう。

見てるだけでOK。とにかくクリック!

 SNSを説明するときに、つい、「情報発信ができるよ」とか、「日記が書けるよ」などとアピールしてしまうことがあるかもしれません。しかし、「情報発信したい」と思っている人は、全体のごくわずかな割合の人です。「受け身」でいることが心地よい人が大半ですので、「情報を発信して」と伝えるよりも「見ているだけでいいんだよ」と素直な使い方をアピールしてあげると気軽にSNSを初めてもらえます。

迷ったら「ホーム」ボタン!

 慣れていない人にとってSNSでクリックを続けることは迷路に迷い込んでしまうようなものです。特に年配の方だったり、パソコンが苦手な人にとっては、クリックするたびに心配が積み重なっていくのです。迷ったときのことを強調して教えてあげておくことは、初めて使う人にとって安心につながるのです。

ランキングに注目してみよう!

 mixiにはなくてOpenPNEには備わっているランキングの機能です。意外と最初の段階で見つけるのが難しいみたいなので教えてあげておきましょう。検索で探すよりは、ランキングで見つかった内容を見ているのが気楽で楽しいと思います。ログインしたものの見るところがないというのも初めてのユーザーの特徴です。最初のうちはランキングを見てもらって、SNSの中を楽しんでもらいましょう。

他人のプロフィールがおもしろい!

 意外と忘れがちなのが、他のユーザーのプロフィールです。日記などはリンクがついているので、しっかり読む場合が多いのですが、ユーザーのプロフィールはついつい見逃しがちです。どんなパーソナリティの方がいるのかイメージもわきますので、SNSで何をしたらよいか分からないという方にはおすすめしてあげて下さい。

メッセージはアドレス不要のメール機能

 パソコンが苦手な人にとって、「SNSは便利みたいだけどそこまでできなくても良い」ツールと認識される場合が多いです。そういう人は、メールアドレスを覚えたり入力したりすることを負担に思っている場合も多いので、「メッセージはメールアドレス不要のメール機能だから活用できますよ」と教えてあげるだけでSNSに興味を示してくれます。顔写真をちゃんと入れていると相手の顔を見ながらメッセージを作ることができるので、思いのこもった内容を相手に届けることができるはずです。

次のステップは日記に「そうですね」コメントを!

 SNSは発信が苦手な人でも慣れてくると、軽い気持ちで発信できるようになるツールでもあります。そこで、最後のポイントは、コメントを書いてみようという趣旨を伝えることです。とは言っても最初から自分の内容を書くのも気が引けるでしょうし、相手の日記やトピックにコメントをしろと言われても、言葉なんて思いつかないと思う方がほとんどでしょう。そこで、日記を読んで、「なるほど」と思うこともあると思います。「そうですね」というのは、思ったことをそのまま書いてみてくださいということです。「そうですね」と書いてもらえるだけで、日記を書いた側もうれしいはずなので、次回、自分が日記を書いたときもコメントを返してもらいやすくなることでしょう。

地域SNSを運営するということ

 最近ではテーマ別のSNSに加えて、地域に特化したSNSが多く見られるようになってきました。現在、大小併せて300以上の地域SNSがあると言われています。地域SNSをテーマにした全国フォーラムが定期的に開催されるほど注目されてきているSNSです。その目的は様々で、地域の活性化、防犯情報の提供、災害時の活用、地域の文化情報などのためにあらゆるSNSが立ち上がっています。自治体、官公庁、NPO法人、協議会、民間企業と様々な組織形態で運営されているのも特徴です。では、地域SNSを運営するために意識すべき要素について触れていきます。

地域SNSで地域は活性化するのか

  「地域を活性化させるために地域SNSを導入しようと考えています」というお話を耳にする機会が良くあります。正直に言ってしまうと、活性化していない地域に導入してもその地域が活性化することはないと思います。あまり地域のコミュニケーションが活発でない地域で導入すると逆に寂しさがインターネットを使って強調されてしまいます。そのため、今度は、SNSをどうにか活性化させようと頑張ってしまうのです。これでは、地域だけでなくSNSまでも活性化しなくてはならず本末転倒です。しかし、活性化している地域に導入することで、さらに活性化させるということが可能なのです。まち作りにSNSを活用する場合はその特性をうまく生かした導入の時期や方法を十分に検討することで、非常に良い効果を発揮するはずです。

「地域SNS=携帯電話」と心得よ

 地域SNSに限ったことではありませんが、SNSはあくまでツールなのです。運営しているうちに忘れてしまいがちですが、何を達成する目的で作ったのかを必ず振り返るようにしてください。地域を活性化させるために立ち上げたのに、SNSを盛り上げることに苦心しているようでは、道具に使われているだけと言っても過言ではないでしょう。

 地域SNSを携帯電話に例えてお話しすることがあります。活性化していない地域を活性化させるためにSNSを導入すると言うことは、友達がいなくて寂しい人が友達を増やそうと携帯電話を買うのと似ているというお話しです。友達がいない人が携帯電話を買った時のことを想像してみて下さい。友達がいないわけですから、電話がかかってくるはずもありません。活性化していない地域でも同じですよね。SNSを導入したからといって地域が盛り上がることはないのです。ただ、逆に、友達が大勢いる人が携帯電話を買ったらどうでしょうか。電話が鳴りやまず、今以上に仲間との絆を深めそしてどんどん仲間が増えていくと言うことは起こりえるはずです。盛り上がっている地域で地域SNSを導入するのも同様の成果を生み出す可能性があるのです。

 お伝えしたいことは、地域SNSも携帯電話同様、ツールであるということです。SNSを盛り上げることを考えるより、盛り上がっている地域をいかにもっと盛り上げるかに使うことで最大の効果が得られるはずです。

リアルを盛り上げるとSNSも盛り上がる

  SNSが盛り上がらないと言ってSNSにいろいろと工夫を凝らす運営者の方も多いと思います。しかし、地域SNSの場合は、盛り上がっている地域を、さらに盛り上げるためのツールと考えて下さい。リアルを盛り上げるだけで簡単にSNSが盛り上がるのです。繰り返しになりますが、SNSだけを盛り上げるという本末転倒に陥らないように注意してください。地域イベントが開催されればその話で持ちきりになり、自ずとSNSのアクセス数は増えるのです。つまり、リアルであったことを、時間的にも空間的にも保管してくれる便利なツールであるとも言えるのです。

「mixi疲れ」ならぬ「地域SNS疲れ」はあり得るか

 地域SNSのでもっとも特徴的なのが、日記やメッセージなどの返事の方法が何種類もあるということです。地域SNS内の仲間である場合、翌日、道で出会う可能性を多分に秘めています。日記やコメントの返事をそのときにすることもできます。mixiとちがってコメントに返事をもらえないことにやきもきすることなく、実際にあって話を聞いたり、街の商店主から間接的に聞いたりと、そこまでネット上でのやりとりにこだわらなくても良くなるので、mixiよりは「疲れ」にくいはずです。

地域SNS「あみっぴぃ」の誕生秘話から活性化まで一挙大公開

 私どもが運営する西千葉コミュニケーションサイト「あみっぴぃ」についてご紹介したいと思います。単純なご紹介というよりも、活性化のために工夫した点や、年配の方に使ってもらうための工夫をお伝えしていきますので、ご自身で運営するSNS運営のヒントにしてください。

あみっぴぃ誕生前夜

 あみっぴぃを運営するNPO法人TRYWARPでは、大学生がパソコンを教えることを通して、大学生と地域住民の世代を超えた交流のきっかけ作りを目指しています。「まちで『こんにちは』と言える人を一人でも増やすきっかけを作ろう」を合い言葉に、パソコンの苦手意識解消のプロジェクトに取り組んでいます。その名も「パソコンプレックス解消大作戦」。40歳~70歳代の方でもこの時代になるまでパソコンを全く使う事のなかった方に大好評を頂いています。一番の人気講座は、「超入門コース」といって、半年間全20回のコースを卒業すると、クリックすらできなかった方が、パソコンをだいたい使えるようになるという画期的なコースなのです。

 時は2005年。「こんにちは」を目指したパソコン教室の受講生と、先生である大学生の交流も活発になってきていました。受講生と大学生だけでなく、パソコン教室で初めて出会う受講生同士、受講後に通う近所の商店街の定食屋さんとの交流がどんどん広がっていたのです。ただ、パソコンを使えるようになるというもっとも基本的なところにTRYWARPでは問題を感じ始めていました。コース終了後は、確実にパソコンができるようになっているにもかかわらず、さらに半年たって年賀状の時期になると、できなくなっている卒業生がちらほら見受けられたのです。一旦はできるようになったものの、しばらく使わないうちにすっかり使い方が頭か抜けてしまっていたのです。パソコンを覚えるには繰り返しが大事。日々使い続けてこそ、スキルを維持できるのです。

 そこで、どうにか日々使い続ける方法はないものかとTRYWARPでは考えたわけです。当時、mixiが流行り始めていたことと、受講生と大学生の交流が活発になり始めていたこともあって、コミュニケーションサイトを立ち上げることで、日々パソコンを使うためのきっかけにしてもらおう、ということになったのです。当時はOpenPNEがまだ有名になっていなかったのでXOOPSというオープンソースでの立ち上げを検討し始めました。当時、想定していた名前は「あみっぴぃ」ではなく「OASiS」。受講生のためのオアシスをイメージしていました。

 しばらく開発を続けた後に、OpenPNEとの出会いが訪れます。それと同時に、お世話になっていた商店街の会長さんからmixiのようなサイトを街に作って欲しいという依頼を受けたのです。どうやら、ブログで街のイベント管理をするには限界を感じていて、これからはもっと街の人たちが自由に発信できるシステムが必要だとおっしゃるのです。この時点から開発は加速し始めたのです。そう、「SNSを作りたい」から「SNSが必要だ」に変わった瞬間でした。こうしてあみっぴぃは必然性の中で誕生することになりました。ちなみに、「あみっぴぃ」の名前は、その商店街の娘さんに名付けて頂きました。

mixiを使わずに独自運営を選んだ理由

  当時、個人情報保護が騒がれていた時代だったので、受講生に登録を勧めても全員が登録してくれなさそうだなと言う懸念がまずありました。もう一つは、年配者がmixiをのぞいたときに若者ばかりなので絶対に違和感を感じるだろうという直感でした。全員に安心して、そして快適に使ってもらうためには、独自運営の道しか考えられませんでした。なによりも決断を助けてくれたのは、OpenPNEのインターフェイスでした。mixiとほとんど同じなので、ちょっと詳しい人が、あみっぴぃのことを教えるのに教えやすいだろうなという判断もすることができたのです。

インターネット上の別世界を作ることをしないという決意

  通常、文化というのは、大人社会に若者が合わせることで人類に継承されていきます。しかし、インターネットの世界では、年長者がパソコンに詳しくないと言うこともあり、若者が作ったインターネット文化に大人が合わせるという特異な傾向が起こっています。これは、社会にとっては良くない現象だと感じ、あみっぴぃはそうならないように、SNSという新たなインターネット上の正解を作るのではなく、インターネット上の西千葉を作る事にしようと決意しました。

年配の方に親しんでもらうための運営面での工夫

  大人社会をインターネット上に作り上げるためにあみっぴぃが試みたことは、プレオープン期間を設けるということです。そのプレオープン期間に決まりを作りました。それは、(1)学生の参加禁止(TRYWARPスタッフを除く)、(2)本名と顔写真掲載の義務(守れない場合は退会してもらう)、(3)実際に存在しないコミュニティの立ち上げ禁止、(4)ネット用語の使用禁止という4つの決まりでした。まずは、大人だけで社会を作ってもらい、その後公式オープン後に若者に入ってもらおうと考えたのです。すでに出来上がっている文化なので、嫌なら若者の方があみっぴぃを選ばないだろうと踏んだわけです。そのため、あみっぴぃは大学生のことよりも年配者のことばかりを考えた作りになっているのです。

 少しだけ細くしておきます。(3)の実際に存在しないコミュニティとは、血液型のコミュニティ等々です。年配者にとって、コミュニティとは公民館などに実在するコミュニティのことであり、SNSのコミュニティ機能を応用して作ったようなバーチャル上のコミュニティには違和感を感じること防ぎました。(4)のネット用語も意味が全く伝わらないので、違和感をできるだけ減らそうと試みた証です。例えば、「トピをたてる」「レス」などの用語を厳しく取り締まったのです。

 これが功を奏して、あみっぴぃは健全にオープンを迎えることができました。2006年1月10日のプレオープンから2006年2月1日に40人の会員でスタートしたのです。それから1週間で待ちわびていた大学生も多く参加をはじめ、100人を超えたのを記憶しています。そして、2月8日には、日本経済新聞にて、「交流ネット地域限定。千葉大生NPOが開設。商店街活性化に一役」 と取り上げられ、2月14日には、日経産業新聞にて、「千葉大生が運営のNPO 地域限定SNS開設 商店街活性化にも活用」 と取り上げられたのです。

プレスリリースを作ろう

  次に掲載されたのが、あみっぴぃの会員数が650人を超した2006年5月30日の事でした。これは、朝日新聞にて、「『西千葉』サイトで交流・千葉大生ら開設、商店・住民も活用」と報じられ、オープンしただけでなく活用去れ始めていると言うことが世間にアピールされたのです。このころになってくると、各新聞社の記者さんもあみっぴぃを始めて下さり、プレスリリースを作る手間がだいぶ省けたのは新鮮でした。

 そして、あみっぴぃが手がけた西千葉のリアルイベント「西千葉のアイドル祭り」の記事が、2007年6月10日の日本経済新聞と6月25日の朝日新聞に、それぞれ、「ユニーク企画で街おこし・NPOや商店街連携」、「音楽で世代を超えた交流を・西千葉のアイドル祭り・地元の歌手、商店主、主婦らも参加」と題して報じられたのです。

  このように、運営において、折に触れて新聞に取材してもらえる体制を作っておくことも広報活動としてはとても大事なことと言えます。新聞の取材を受けるために、プレスリリースを書いて新聞社に持って行くことから始めます。記者の目にとまるともしかしたら取材をしてもらえるかもしれないので、インパクトのあるプレスリリースをつくる事をおすすめします。詳しい作り方は書店にプレスリリースを作るための書籍がたくさん並んでいるので参考にしてみると良いでしょう。最近では、プレスリリースを配信してくれるサイトもありますので、いろいろ調べてみて下さい。   

地図や地域通貨のシステムと連携させる試み

  自分の街を知り、好きになるためのツールとして、千葉県に応募した「アイラブ西千葉プロジェクト」において、あみっぴぃに西千葉のお店を地図にプロットする事業を、提案元の有限会社アミーゴジャパンより委託を受けて手がけました。市民の手で、商店を一店舗ずつ周りお店情報をあみっぴぃに載せていくという地道な作業で950件近い情報を掲載することができたのです。あみっぴぃのユーザーが実際に自分で情報を調べることで、使っているSNSに愛着を持つことにもつながったイベントでした。

  このことは、2006年9月28日に日本経済新聞が、「観光地・西千葉に来て」と報じています。そして、2007年元旦には、朝日新聞千葉版の特集記事となり2面見開きで「変わる街のきずな・心伝えて客が仲間に」というタイトルで報じられたのです。4日後の日経流通新聞では、「現金が消える日、人や商店に連帯感、千葉SNSと連携」と題して、地域通貨ピーナツとの連携体制についても掲載されました。今では、あみっぴぃ上で地域通貨ピーナツの決済ができるようになっています。

活性化大作戦は非常に効果的

 あみっぴぃでは日頃の運営業務ではカバーできない部分を、定期的に活性化大作戦というプロジェクトを組んで補っています。例えば、自己目標を決めて1ヶ月限定で日記のノルマを作ることで、波及効果を期待したり。自分の友達にまだ一度も招待したことがない人がいたら、とりあえず招待状を送ってみるという企画を達成目標をきめて毎日進捗管理をしながら確実に達成できるようにしたりしています。同様に、日記の数だったり、マイアーミーゴ(=マイフレンド)の数だったり、定期的にやってみると意外と直接的な効果以外にも、それを見ている人たちの活性化が期待できることが分かってきました。運営者のエネルギーというのはどこかで伝わっていくものなのです。その成果もあり、2007年11月23日には朝日新聞が、「地域内ネットで交流 関係強化、新たな出会いも」と全国版で報じています。   

年配の方に見やすいデザインの工夫

 パソコンに詳しくない人でも使いやすいように、大きなボタン、インパクトのある色遣い、一目で分かるアイコンの配置をデザインリニューアルの主軸におきました。また、ボタン数を少なくして、別ページを設けることで、できるだけユーザーにシンプルに見えるように工夫しています。

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年配の方が使いやすいインターフェイスの工夫

 ユーザインターフェイスをATMを意識した作りに仕上げまいした。通常のボタン表記を全て見直したのと同時に、ボタンを押すことでどうなるかわかりやすいように、ボタンの前にすべて説明文を付与しています。ボタン表記を検討する際には、できるだけボタン名を「動詞」にすることや、最後のボタンでない限りは「次へ」というの誘導を多く用いました。これ以外にも様々な工夫を「あみっぴぃ会談」という会議を毎週1回3ヶ月間にわたり行ったのです。

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年配の人が直感でできるようになるためのボタン配置

  前述したとおり、分かっている人がSNSを教えるとついつい余計な情報まで伝えてしまいます。そのせいで、初めてのSNSと出会う人はちんぷんかんぷんになってしまう傾向があります。確実に、ひとりでできるようになってもらう教え方ができるように工夫を入れてみました。ボタンの順序を並び替えて「左から順にやっていけばできるようになりますよ」と伝えればいいようにしたのです。そうすることで、教える人は次の一歩だけを教えてあげて、後は余裕があったらやって下さいと言えるのです。習った側は最小限の情報だけを理解しますから、帰宅したらやってみようという感覚を作れますし、余裕があったら次に進んでみようという気持ちにもなるのです。

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こんなカスタマイズで運営しています!

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西千葉の上空

このコーナーでは、西千葉駅からまっすぐ伸びているゆりの木通りの映像を24時間リアルタイムで配信しています。
時々、TRYWARPのオフィスの様子を後悔したりして運営事務局の現場をリアルに感じてもらう企画をしたり、ミュージシャンのSNS上でのライブなどでも活用しています。

あみっぴぃデータ

現在のログイン者数、あみっぴぃの仲間(会員数)、コミュニティの数、本日の日記数とそのコメント数、平均マイアミーゴ数(平均マイフレンド数)をリアルタイムに計算して表示することで、ユーザーに臨場感を感じてもらうきっかけを作っています。同時ログイン者を増やそうとか、マイアミーゴを増やそうとか、様々企画がユーザーから持ち上がったりもします。

西千葉のアイドル松尾貴臣日記

西千葉から全国へ売り出し中のプロミュージシャンの日記をトップページで見られるように工夫しています。地元の情報などがすばやくわかるので活性化に一躍貢献しています。トップページに日記が表示されるのでミュージシャンも定期的に日記を更新してくれます。

ニックネームから友人を検索

会員数が増えてしまうと使いづらいのかも知れませんが、現在2,000人強の会員数の場合、非常に重宝します。お友達にメッセージを送りたいときにニックネーム検索で一発でその人を見つけることができてしまうのです。

地域通貨ピーナッツ決済

地域通貨の取引が盛んな町なので、あみっぴぃからも簡単にピーナッツの決済ができるように工夫しました。

カレンダー

OpnePNEとは少しデザインを変えてみました。一人の人の誕生日が複数行に表示されるよりは、一行で見たいという要望が多かったため実現したカスタマイズです。

西千葉探検マップ

アイラブ西千葉プロジェクトにおいて作り上げた西千葉情報マップです。西千葉のお店約900店舗が掲載されています。

http://trac.openpne.jp/attachment/wiki/pne-book-11/nishichibamap.PNG?format=raw

最後に

  ここまで読み進めてきて、いかがでしたでしょうか。SNSの運営に関して、楽しいことだけでなく、厳しいことも少し書いてみました。これは、最初から想定しているかしていないかで後々の活性度に大きな影響があるからです。ここに書いてきたことは、オープン前に読み直してイメージが固まっているかどうか確認するようにして下さい。このイメージがしっかりしていれば、きっとあなたのSNSは多くの人に支持されるとても充実したSNSになるに違いありません。

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